弊社と電気通信大学の共同研究がCSS2023最優秀論文賞を受賞しました

弊社が電気通信大学と行った共同研究をまとめた論文が、CSS2023最優秀論文賞(兼・MWS優秀論文賞)を受賞しました。

Computer Security Symposium 2023 in Fukuoka

MWS論文賞とは、マルウェア対策研究において論文の発表を行い、MWS(マルウェア対策研究人材育成ワークショップ) の盛会に寄与した講演者ならびに著者らを表彰するものです。MWS プログラム委員会は以下の観点に基づいた厳正な審査を行い、表彰対象論文を選出します。

1. マルウェア/サイバー攻撃対策に有効かつ新規性があるか
2. 新たな技術の研究・開発を喚起する研究成果であるか
3. 他の研究の参考になる研究成果であるか
4. マルウェア/サイバー攻撃・対策の現状・実態を明らかにする実験・調査であるか

CSS2023とは

情報処理学会コンピュータセキュリティ研究会、セキュリティ心理学とトラスト研究会の共催による「コンピュータセキュリティシンポジウム2023(CSS2023)」が2023年10月30日から4日間に渡ってハイブリッド形式にて開催されました。
コンピュータセキュリティの基礎理論、通信プロトコル、コンピュータアーキテクチャ、オペレーティングシステム、アプリケーション、応用事例、管理運用、心理学・社会科学的考察など幅広いセキュリティ領域を対象とするセッション、および議論の対象を絞り込んだ5つのワークショップ(MWS、PWS、UWS、OWS、BWS)が合同開催されました。

発表内容

「マルチタスク学習による表層情報を軸としたマルウェアの系統樹の作成手法の提案」

表層情報を用いてマルウェアの系統樹を作成する手法を提案するものです。
サイバー攻撃やそれに使用されるマルウェアは年々増加し、かつ進化を続けています。そのため、マルウェアの解析の効率化は喫緊の課題です。
本研究ではマルウェアの系統樹に着目してこの課題に挑戦しています。既知のマルウェアの亜種であるのか、あるいは新たな機能を持った優先して解析すべき新種のマルウェアであるのかといったことや、他のマルウェアとの機能的なつながりが分かれば、効率的に解析できます。 本研究の提案手法では、マルウェアを動作させることなくファイルそのものから容易に得られる表層情報から、MITRE ATT&CKのTTPの予測及びファミリの分類ができるような良い埋め込み表現を、深層学習を用いて学習します。これを元に、マルウェアの機能を考慮した解釈性の高い系統樹が作成でき、マルウェアの解析に役立つことを示しています。

電気通信大学の共同研究がCSS2023最優秀論文賞受賞式の模様

受賞式の模様

2023-11-27

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