FFRI yarai が「CVE-2018-8174」脆弱性を利用した攻撃を検知
2018年5月9日にMicrosoft社からWindows VBScriptエンジンのリモートでコードが実行される脆弱性「CVE-2018-8174」に関する更新プログラムが公開されています。Microsoft 社は「悪用の事実を確認済み」と公表しており、今後被害が拡大する可能性があるため、至急修正プログラムを適用するよう、利用者へ早期適用を呼びかけています。
・CVE-2018-8174 | Windows VBScript エンジンのリモートでコードが実行される脆弱性
・Microsoft 製品の脆弱性対策について(2018年5月)
また、「CVE-2018-8174」脆弱性は、複数のエクスプロイトキットでの利用が確認されています。被害に遭わないためにも早急な対策が必要と言えます。
目次
1.「CVE-2018-8174」脆弱性を利用した攻撃のマルウェア概要
1-1.「CVE-2018-8174」脆弱性の影響範囲はWindows、Windows Serverです。
2.「CVE-2018-8174」脆弱性を利用した攻撃のマルウェアの被害に遭わないための対策
3.「CVE-2018-8174」脆弱性を利用した攻撃のマルウェアのFFRI yaraiによる防御
【脆弱性概要】
今回FFRIでは「CVE-2018-8174」脆弱性の脅威について検証しました。
「CVE-2018-8174」はVBScriptエンジンがメモリ内のオブジェクトを処理する際にリモートでコードが実行される脆弱性です。この脆弱性を悪用された場合、アプリケーションプログラムが異常終了する、攻撃者によってパソコンが制御されるなど、様々な被害が発生する可能性があります。
攻撃者はWebサイトに不正なコードやスクリプトを埋め込み、アクセスしたユーザーの端末でプログラムのインストール・削除、ユーザー権限の変更などを試みます。
この脆弱性の影響範囲はWindows、Windows Server両方に影響があります。
製品 | 影響度 | 深刻度 |
Windows 10 for 32-bit / x64-based Systems Version 1607 Version 1703 Version 1709 Version 1803 Service Pack 1 |
リモートでコードが実行される | 緊急 |
Windows 7 for 32-bit / x64-based Systems Service Pack 1 | リモートでコードが実行される | 緊急 |
Windows 8.1 for 32-bit for / x64-based systems | リモートでコードが実行される | 緊急 |
Windows RT 8.1 | リモートでコードが実行される | 緊急 |
Windows Server 2008 / R2 for 32-bit / x64-based / Itanium-Based Systems Service Pack 2 Service Pack 2 (Server Core installation) | リモートでコードが実行される | 緊急 |
Windows Server 2012 / R2 (Server Core installation) | リモートでコードが実行される | 緊急 |
Windows Server 2016 (Server Core installation) | リモートでコードが実行される | 緊急 |
Windows Server, version 1709 (Server Core Installation) version 1803 (Server Core Installation) | リモートでコードが実行される | 緊急 |
【被害に遭わないための対策】
今回の脆弱性攻撃から身を守るために、Windows Update等により修正プログラムを適用すること、一般的なアンチウイルスソフトのパターンファイルを最新に更新しておくこと、そして次世代エンドポイントセキュリティのようなパターンファイルに頼らないセキュリティ対策を取ることが大切です。
【FFRI yaraiによる防御】
FFRI yaraiは2017年12月にリリースしたエンジンで検知・防御していることを確認しました。
CVE-2018-8174脆弱性を利用した攻撃についてZDP(脆弱性攻撃検出)で検知・防御します。

FFRI yaraiは既存のアンチウイルスソフトのようにパターンファイルやシグネチャを利用する後追い技術ではありません。検査対象のプログラムを多角的なアプローチで分析し、ヒューリスティックと機械学習による「先読み防御」技術を搭載した5つの防御エンジンで、既知・未知のマルウェアや脆弱性攻撃を高精度で防御します。 詳細は、「CODE:Fの核となる5つのエンジンによる多層防御とは」をご覧ください。
・CODE:Fの核となる5つのエンジンによる多層防御とは
■検証環境
Windows 7 ✕ FFRI yarai 2.11.0(2017 年 12月リリース)
FFRIでは今回ご紹介したような新たな脅威に対抗するため、防御エンジンの開発を続けております。
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